利用者との人間関係に悩む介護士へ。

介護の仕事にやりがいを感じて多くの人が就職してくる一方、現実とのギャップを埋められずに辞職してしまう人も少なからずいるのは事実です。その主要な退職理由としては、いくつかの種類が挙げられますが、その中でも施設の利用者との関係性を上手く構築できなかったといったものが多くを占めているようです。具体的には、利用者から感謝の言葉が聞けなかった、召使いのように扱われて介護に対する意欲を失ったといったものです。そのため、そうした理由から辞職を余儀なくされないようにするためには、どうすれば良いのかをしっかりと把握して仕事に臨むことが大事です。

まず、介護の仕事を行って感謝されるようになるためには、利用者と深い信頼関係性を築いてからだということを十分胸に刻んでおきましょう。介護を志した動機として「他人から感謝される仕事がしたい」という点を挙げる人が多く見られますが、実際そうなるためには経験の蓄積やある程度のキャリアが求められます。そこまでしっかりと耐え抜くだけの気持ちが必要となるため、介護職に就職した直後は、むしろ「仕事だから」と割り切って職務に当たる程度がちょうど良いかもしれません。

施設の利用者に感謝の気持ちを求めるのは、介護する側の欲求なのであって、決して利用者の義務ではないことを認識しておきましょう。もちろん素直に感謝してくれる人もいますが、逆に介護されることに不満を感じて、到底感謝の気持ちを感じるだけの余裕がない人もいるのです。介護を受ける人は千差万別なので、そのことをしっかりと念頭において職務に向かうように心がけるようにしましょう。そうすれば、利用者との関係性に苛立つことも減るかもしれません。